1.10シンポジウム開催報告

1.10パワーシフト・シンポジウム終了しました

1.10午後、豊島区勤労福祉会館大会議室にて
パワーシフト・シンポジウムは満席、盛況のうちに終了しました。
講師のお話とシンポジウム、会場からの質問をご紹介します。


大野輝之さん「自然エネルギーを日本の基幹電源に」
自然エネルギー財団で原発のコストを14〜17円と試算したが、イギリスでこの数字と同様の試算結果も出された。
原発の再稼働にはいろいろな意見があるが、いずれにしても日本で福島原発事故前のような基幹電源にはならない。
・ドイツやフランス、カリフォルニアなどでは、すでに自然エネルギーの割合を着実に高め、さらに高い目標を設定している。
・ドイツ環境省・ビショフ氏
自然エネルギーが主旋律を奏で、他の電源がそれを補う
・各地では独立した系統運用機関が発電状況を管理し、自然エネルギーを優先的に接続している
・固定価格買取制度の運用見直しについて;接続可能量の算定は過小である。対応策として出力抑制のみが強調されすぎている。
 事業者の恣意的運用を防ぎ、意欲をそがないため、公開、監視・検証の仕組みが必要。欧米の先進的な系統運用手法の導入が急務。実際の出力抑制が行われなくても、投資が抑制される恐れもある。

辰巳菊子さん「持続可能なエネルギーの選択」
・消費者が商品を購入するという選択が、未来の暮らしを決める。私たちが「商品の一生」を知った上でいかに賢明な選択をするかが重要であるのに、電気の生産から廃棄物までのしくみが見えにくい。
・電気の一生を知って、選択をできるような仕組みが必要。
・現在、電力会社の乗り換え(スイッチ)がしやすいような方向での制度設計がされようとしている。
・特に、原子力発電の一生は電気の使用者として知る必要がある。
・自由化にむけて、消費者が電気の一生を知ることができるような情報公開が必要。審議会の議論のなかで、この部分はまだこれからの議論なので、どのような情報公開が必要かについて、みなさんからも意見をいただきたい。
・新エネルギー小委員会として、資源エネルギー庁の企画で、2014年7月に欧州へ。デンマーク、スペイン、ドイツを視察し、自然エネルギー活用の最前線を視察した。政府(資源エネルギー庁としては少なくとも)再生可能エネルギー導入に前向きである。
・日本はなんと遅れていることか!しかし可能性は大きい。

竹村英明さん コメント
・今後、パワーシフト・キャンペーンで、再エネ電気購入希望者登録 など行いたい。
・再エネ新電力のリスト化を行っていく(EG、うなかみ、生活クラブなど)当面は電力会社管内ごとに取り組む。


現在、自由化後の電気料金明細に発電源表示が義務づけられず、原子力関係の費用も不明、また再エネは固定価格買取制度があるためにかえって「再生可能エネルギーの電気」として宣伝できない見通しであることから、資源エネルギー庁に表示義務付けを求める要望を出そう、という提案がだされました。

以上、さらにくわしい当日資料は下記のサイトをごらんください
http://e-shift.org/?p=3154